イギリスの小売物価上昇率、4月は割引施策により鈍化

Uncategorized

+

概要

BRC(British Retail Consortium)の発表によると、4月のイギリスにおける店舗販売価格のインフレ率は、食料品および非食料品の積極的な割引により鈍化した。インフレ圧力は緩和傾向にあるものの、依然として地政学的なリスクやコスト変動要因が残存している。

10のポイント

  • 4月の店舗価格インフレ率は0.8%となり、前月の1.3%から低下した。
  • 食料品価格のインフレ率は2.4%まで低下し、2021年11月以来の低水準となった。
  • 非食料品価格は0.6%のデフレに転じ、前月の0.2%下落から幅が拡大した。
  • 食料品の中でも生鮮食品の価格上昇率は1.7%に縮小した。
  • 常温保存食品の価格上昇率も3.4%に鈍化した。
  • 今回のインフレ鈍化は、小売各社による積極的なプロモーションと割引が主因である。
  • 世界的な供給網の安定化が、小売価格の沈静化を後押ししている。
  • 一方で、エネルギーコストや賃金上昇といったコスト圧力は依然として存在する。
  • 今後、地政学的リスクが物流コストや商品価格に与える影響を注視する必要がある。
  • 小売業者は、価格競争力を維持しながら収益性を確保するという難しい舵取りを迫られている。

着目点

本件の特筆すべき点は、インフレの鎮静化が単なる供給側の要因だけでなく、小売各社による「戦略的な割引」によって実現されている点である。イギリス市場において、消費者の購買意欲を維持するためのプロモーション競争が激化しており、各社は粗利率を犠牲にしてでも客数を確保する戦略を選択していることがうかがえる。経営層にとって重要なのは、この一時的な価格抑制が、将来的なサプライチェーンのコスト増を十分に吸収し得る構造か否かである。今後は、コスト構造の最適化を急ぐとともに、価格以外の付加価値による差別化が、経営の持続可能性を左右する鍵となるだろう。

注釈:本レポートはBRCの公開データを基に分析したものである。

元記事へのリンク+”

元記事はこちら:” + https://www.esmmagazine.com/retail/uk-shop-price-inflation-declines-in-april-driven-by-discounts-brc-310683

タイトルとURLをコピーしました