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イギリスにおいて、小売店での暴力や暴言などの犯罪が依然として高い水準にあることが、British Retail Consortium(BRC)の調査により判明した。過去1年間に約1,400万人以上の買い物客が店員への虐待を目撃しており、社会問題化している。
- 過去1年で21%の買い物客が店員への暴力や脅迫、差別的発言を目撃した。
- 万引きの目撃率も23%と高水準で推移しており、組織的犯罪グループによる高額商品の標的化が深刻である。
- 1日あたりの店員への暴力・暴言件数は約1,600件にのぼり、過去2番目の多さを記録した。
- 1日平均118件の身体的暴力と、36件の武器を使用した事件が発生している。
- 店舗内だけでなく、配送ドライバーに対する攻撃や脅迫も増加傾向にある。
- 小売企業は過去5年間でCCTV、警備員、防犯機器、ウェアラブルカメラ等に50億ポンドを投資した。
- 防犯対策コストの増大は、経営を圧迫し、消費者価格の上昇の一因となっている。
- 地域別ではロンドンが最も高く、買い物客の32%が暴力・暴言を目撃したと回答した。
- 政府はCrime and Policing Billを導入し、店員への暴行を独立した罪として規定し、軽微な窃盗の閾値を撤廃する方針である。
- 業界側は法改正を歓迎しつつも、対象を配送担当者を含む全ての対面接客職に広げるよう求めている。
着目点
小売現場における安全確保は、従業員のウェルビーイングのみならず、店舗運営コストの観点からも最優先課題となっている。イギリスの小売企業が多額の投資を行っているにもかかわらず、犯罪が沈静化しない背景には、組織的犯行の巧妙化や、法整備の遅れがある。本件は単なる防犯の問題ではなく、サプライチェーン全体(店舗および物流)でのリスク管理を再構築する必要性を示唆している。特に政府の法改正については、保護対象の拡大を求める業界の切実な要請があり、今後、法的な抑止力と官民連携の枠組みが機能するかが焦点となる。また、安全な環境の欠如が人材確保の阻害要因にもなるため、経営層はステークホルダー全体を巻き込んだ包括的なセキュリティー戦略の策定が急務である。
本記事は小売業界における安全確保と法令遵守の重要性を説くものである。
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元記事はこちら:” + https://www.retailgazette.co.uk/blog/2026/03/one-in-five-shoppers-witness-abuse-of-retail-staff/

