英大手小売業、政府の徒弟課税制度(Apprenticeship Levy)を批判

John Lewis、Tesco、M&Sなどの小売業者は、Apprenticeship Levy(徒弟課税)の大幅な見直しを求めており、これを「完全な無駄」と批判している。

これらの企業は多額の資金を拠出しているが、規制の制約により資金プールへのアクセスが制限されていると主張している。

給与総額が300万ポンドを超える企業は、年次給与の0.5%を政府基金に納める必要があり、この資金は若者の雇用と訓練のために使われるべきだが、現行システムは制約が多く機能していないと批判されている。

British Retail Consortiumは、規制により1億3,000万ポンドの潜在的な雇用投資が無駄になっていると指摘している。

TescoのKen Murphyは、政府がTescoから毎年2,000万ポンド以上を徴収しているが、訓練プログラムに使えるのは3百万ポンド未満だと述べた。

AOのCEO John Robertsも、現在の制度は失敗しており、新たな枠組みが必要だと訴えた。

Asdaも課税資金の27%しか利用できないとし、政府に改革を求めている。

M&SのStuart Machinは、政府が小売業の重要性を理解し、現行の政策が成長を阻害しているとLinkedInで訴えた。

政府は、2024-25年までに徒弟制度への投資を27億ポンドに増やす計画を発表している。

*Apprenticeship Levyについて

**Apprenticeship Levy(徒弟課税)**とは、イギリス政府が若者の職業訓練やスキルアップを支援するために企業に導入した税金制度である。主に、企業が従業員の訓練に投資するための資金を集めることを目的としている。

### 1. **対象企業と課税内容**
– **給与総額が300万ポンド以上**の企業に適用される。
– 対象となる企業は、**年次給与総額の0.5%**をApprenticeship Levyとして政府に支払う。

### 2. **企業の使い道**
– 支払ったLevyは、企業が従業員の訓練やアプレンティスシップ(徒弟制度)プログラムに使うための**デジタル口座**に貯蓄される。
– 企業はこの口座を通じて、従業員の訓練やスキルアップの費用を賄うことができる。
– ただし、資金の使用には一定の規制があり、例えば特定の資格を得るための訓練やアプレンティスシップにしか使えないなどの制約がある。

### 3. **余剰資金の取り扱い**
– 企業が2年間以内にこの資金を使い切らなかった場合、余った金額は政府に返還される。
– 返還された資金は、中小企業の訓練プログラム支援などに再配分される。

### 4. **目的と現状**
– この制度の目的は、企業が若者のスキル向上や職業訓練に積極的に投資し、労働力の質を高めることにある。
– しかし、多くの企業からは、利用条件の制約が厳しく、支払った資金を効果的に活用できないとの批判が出ている。

### まとめ
Apprenticeship Levyは、大企業から訓練費用を集め、その資金を使って若者のスキルアップを支援する制度である。ただし、資金の使い道には制約が多く、企業の不満もあり、制度の見直しを求める声が高まっている。
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