2024年4月から始まった最低賃金引き上げや国民保険料増、事業税の上昇に加え、エネルギー・水道・通信・地方税の値上げ、さらにはトランプ元大統領による英国への10%輸入関税導入などにより、英国の生活費危機は依然深刻な状況にある。
こうした背景の中で、小売各社は消費者支援を目的とした様々な取り組みを展開している。
Iceland(アイスランド)
・4月1日にはエイプリルフールの代わりに価格改定を発表し、450品目を対象に値下げや特売を実施。
・2022年より無利子の「Iceland Food Club」マイクロローンを導入。最大£100を事前払いカードで提供し、週£10ずつ返済。2025年まで延長。
・店舗でランダムに買い物客1名に£100、担当レジ係に£50をプレゼントする企画を2024年7月より実施中。
Aldi(アルディ)
・3月から全国の店舗トイレにて生理用品を無料提供開始。5月末までに全店導入予定。
・出産後の新米親を支援する「Mamia New Parent Fund」では、週£100相当の食料品券を1年間提供。
・2023年より、フードロス削減の一環としてToo Good To Goと連携し、期限間近の食品を詰めた“サプライズバッグ”(£3.30)を提供。これまでに100万袋以上を販売。
Tesco(テスコ)
・一部Express店舗で21:30以降、賞味期限切迫品を「黄色いラベル(Yellow Sticker)」で無料提供する試験運用を開始。従業員と慈善団体への優先提供も継続。
M&S(マークス&スペンサー)
・2月、地域プラットフォーム「Neighbourly」と連携し、個人がM&S店舗で余剰食品を回収できる新スキーム「Surplus Saviours」を試験導入。従来の慈善団体向け寄付に加え、小規模ニーズへの対応を強化。
Amazon Fresh
・1月には「ロンドンで最もお得なミールディール」として£1のセット販売を実施。対象店舗はホルボーンやリバプール・ストリートなどロンドン市内11カ所。
これらの取り組みは、急激な物価高の中で生活を支える実用的な支援策として、今後も他社への波及が期待される。
