イギリスのオンライン専業食品スーパーマーケットOcadoが、Krogerのオンライン・リテールの支援を行うというニュースが公になりました。

※Ocado社のHPでの自社の説明。「保有するノウハウとテクノロジーが私たちのビジネスの核です」
と明確に書いてある。
Ocadoは18年前の2000年4月に、元Goldman SachsにいたJonathan Fairman, Jason Gissing, Tim Steinerの3人によりイギリスで創業。
当初からリアル店舗を持たずオンラインのみで事業をスタートしており、配達エリアをロンドン近郊に限定し、自前で商品を仕入れていた。
2002年6月には王室御用達の食品スーパーマーケットWaitroseと提携をし、Waitroseから商品の供給を受けると同時に、Waitroseのオンライン事業の運営受託も開始し、途中でWairoseの親会社John Lewis PartnershipがOcadoの株式を保有し、2010年10月までその関係は続いた。
P&Gも2010年にOcadoの株式1%を保有している。
2010年7月にはロンドン市場の上場。
事業の発展に伴い、配送エリアは拡大し、現在ではスコットランド等のイギリス北部を除くエリアに拡大。同社のHPによれば、現在のアクティブ顧客は58万人。
Ocadoはテクノロジーや従来の小売業になり新しい仕組みの活用でも熱心で、
・複数の小型コンテナを載せた大型トラックで物流センターから積み替え拠点まで配送し、小型コンテナを小型トラックに乗せ換える配送システム > のちに廃止
・2009年にiPhone用のスマホ・アプリ「Ocado and Go」をリリースし、2010年には音声注文機能付きAndroid版、2015年にはAppleWatch版をリリース
・英Ocado、Amazonの音声認識技術を採用
・オンラインの食品スーパーマーケットに特化した自動倉庫を開発
・英Ocado、お手伝いロボットを物流センターに導入
です。
これらのテクノロジーやノウハウの外販にも熱心で、
・2014年1月より、イギリスの食品スーパーマーケットMorrisons
・2017年11月に英OCADO、仏Casinoのオンライン・リテールを支援
・英の園芸用品チェーンDobbies、Ocadoと提携
・2018年1月には
・2018年5月にスウェーデンの英Ocado、ICAと提携
・2018年5月にアメリカのKroger
と、リアル小売業のオンライン事業の支援をKrogerを含めて6社に対しておこなっている。
創業者3人が金融業出身なので、当初は「小売はそんな甘いビジネスではない」、「机上の空論ばかり」と、業界では冷ややかに見られていましたが、今やイギリスの先進的な小売業として認知されています。
AmazonのJeff Bezosさんも金融業出身ですが、共通点は金融業出身というよりも「理系的思考」だと思います。
新しい小売業を作っていくには、今までの「商人」的感覚に「理系的思考能力」が必須です。
