欧州委員会は、EU全域でのNutri-Score(色分けされた栄養表示ラベル)の導入計画を撤回する見通しである。
2024年末にNGO Foodwatchが確認した文書によると、欧州委員会の農業総局長Wolfgang Burtscherは、今後の共通ラベリング提案は既存のシステムを採用しないと述べており、フランスやベルギーで導入されているNutri-Scoreは除外される。
この決定には、イタリアのロビー活動が影響しており、同国は代替案であるNutrinform Batteryの採用を主張していた。イタリアは、Nutri-Scoreが100g単位で評価を行うことが業界に不利だとして強く反対し、自国の食文化を脅かすものだと主張していた。
欧州委員会は、各国の反発を受け、標準化された食品ラベルの提案を延期した。公式なコメントは避けたものの、消費者の透明性確保と選択の自由を重視する姿勢を示し、新たな導入時期は示していない。
Nutri-Scoreは2017年にフランスで開発され、6カ国で導入されているが、表示は任意であり、フランスのスーパーでの採用率は60%にとどまる。
一方で、フィンランドやUAEなど、一部の国々では導入が進んでいる。特にUAEでは、肥満対策としてNutri-Scoreの義務化を検討しており、フランスの保健当局と協議する予定である。
しかし、2024年にはDanoneがActimelやActiviaなどの製品からNutri-Scoreの表示を削除すると発表し、大きな後退が見られた。これは、新しい計算方法により多くの製品の評価が引き下げられたことによる。
フランスでは2024年1月に新しいNutri-Scoreの基準が適用されたものの、乳製品業界の反発により政府の最終承認が遅れ、旧システムのまま運用されている。
