仏高級百貨店Printempsは、米国初進出となる旗艦店をニューヨーク・マンハッタンのOne Wall Streetに開業した。
アール・デコ建築の歴史的ビル内に構えられたこの店舗は、2フロア計5,000㎡超の空間で、ファッション・ビューティ・ホーム・ライフスタイルを融合した「デスティネーション型」ストアとして設計された。
全体の約4分の1のブランドは米国内で入手困難なもので、飲食もカジュアルカフェから高級レストラン、シャンパンバーまで多彩である。
設計は著名デザイナーLaura Gonzalezが担当し、パリのエレガンスとNYの大胆さを融合。石材・木材・ヴィンテージ壁紙・再生素材を組み合わせた重層的なマテリアル構成とし、10の異なるテーマ空間が連続する非線形レイアウトが特徴。
特筆すべきは、1931年に建築された「Red Room」。33フィートの天井高と赤金色のモザイクが輝く歴史的空間を損なわず、自立型の巨大フローラル彫刻で靴売場へと転用した。
他にも、カラフルな大理石が印象的な「Playroom」や、LED天井と瞑想イベントも行える「Sneaker Room」、コンクリートとレジンのミニマルな美の回廊「Beauty Caterpillar Corridor」など、視覚・感覚体験を重視した空間が連なる。
施工はSchimenti Constructionが担当。2022年12月に準備開始し、2025年2月の完成まで26ヶ月を要した。FDNY含む10機関との連携・検査を経て、一発で仮使用許可を取得。デザイン支援方式を通じて、施工と設計チームが連携し、高度な職人技と素材調達を実現した。
1865年創業のPrintempsはフランス国内に19店舗を展開しており、国外ではカタールに次ぐ2店舗目となる。新店舗はパリ的洗練とNY的躍動感を融合し、米国市場での存在感を確立する試金石となる。
